アセチル化木材「アコヤ」 化学修飾による木材の改質

アセチル化木材の研究は古くから研究されアセチル化処理による耐久性の向上、寸法安定性は古くから実証されていました。

日本では1986年にツキ板のアセチル化が事業化されましたが、生産コストがかかるために製品が高価格になり、また設備維持が大変で、その後はほとんど事業化されませんでした。

アセチル化木材「アコヤ」の生産工場(TITAN WOOD)のあるオランダでは環境問題への意識が高く、重金属を含む防腐剤に替わる環境に優しい防腐木材の研究が盛んに行なわれた結果、アセチル化木材「アコヤ」が量産できるようになりました。

アセチル化木材とは

アセチル化木材とは
(Titan Wood社提供)

木材の水分の吸放出による寸法変化を抑えるには木材細胞壁内を化学修飾により疎水化、架橋、バルキングすることが有効です。

アセチル化とは酢酸の原料である無水酢酸を高温・高圧で木材成分に結びつける処理方法で、疎水化、バルキング効果が増します。

WOOD-OH   +   (CH3CO)2O    →    WOOD-OCOCH3 + CH3COOH
(無処理の木材       無水酢酸   化学反応   アセチル化木材       酢酸 )

アセチル化処理によって木材中の親水性のある水酸基(-OH)を疎水性であるアセチル基(-COCH3)に置き換えることにより処理した木材の寸法安定性、耐朽性、耐候性、音響特性が向上します。

簡単に言えば、親水性とは水分と仲良くする(水分を吸いやすい)性質のこと、疎水性とは水分を吸わない性質のことです。

アセチル化処理をしても細胞の空洞が詰まってしまうわけではなく、無処理木材とほぼ同じように細胞の空洞はありますので、その部分は水分を吸いますが、細胞壁にはほとんど水分が入りませんので、寸法安定性は非常に高くなります。(ASE75%:ASE(抗膨潤率)は処理することで未処理の時に比べて75%膨潤が起こりにくい事をあらわします、25%しか膨潤しません)

アコヤの特性

■耐久性能 Class 1(ヨーロッパ規格EN350-2)
■耐用年数 地上:50年
地中:25年
水中:25年
■防腐防蟻性能 薬剤防腐処理以上の性能

紫外線劣化耐性の向上

■音響性能の向上 湿度が変化しても音の減衰が小さく、音の響きや音色が変わりにくくなります。
■比重 0.51
■含水率 3~5%
■安全 毒性のあるものは一切使っていない

寸法安定性が高い

■収縮率 生材から全乾状態での寸法変化率
板目方向柾目方向
未処理材6.0%3.3%
アコヤ1.5%0.8%

アセチル化木材「アコヤ」の用途

アセチル化木材「アコヤ」の用途
(Titan Wood社提供)

エクステリア製品(ウッドデッキ、ウッドフェンス、屋外家具、ベランダ)
外装部材(木製サッシ、屋外用建具)
土木部材(木橋、防音壁、桟橋、水路擁護壁)
水廻り材(浴室、浴室の部材、キッチン廻り材)
楽器(スピーカーボックス、スピーカー振動板、ピアノピン板、ギター、バイオリンの表板)

当社、細田木材工業株式会社がアセチル化木材をおすすめするのは次の理由です。
アセチル化木材は各機能の向上はもちろんですが、防腐・防蟻に対して毒性のある薬剤を注入するのではなく、人体に無害である化学修飾(アセチル化処理)で人や環境に対して木材本来の高い安全性のエコな材料であるからです。
アセチル化木材「アコヤ」はFSC認証材である植林木のラジアータパイン材を処理していますので、環境にも人体にも優しい、安全な材料です。
木材には狂う、腐る、色が変わる、燃えるという4つの欠点がありますがアセチル化により燃える以外は大きく改善しています。

現在はオランダからアセチル化した木材を輸入して販売する段階ですが、この高い安全性は今後スギ材など国産間伐材の利用拡大にも活用できるのではと期待しています。