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第55回:最近の新聞注目記事~日刊木材新聞より~

~メルクシパイン集製材フリー板高止まり~

メルクシパイン集成材は依然高止まり。今後も強含みの背景から強さの漂う展開が続きそう。
国内需要は、住宅新設着工が延びず冷え込んではいるがフリー板は動いている模様。

~広葉樹の丸太不足が続く~
ロシア産広葉樹の丸太の入荷減で価格強含み。
一方製品価格は伸び悩み、製品工場は原料高の製品安状態。

詳しくは記事原文参照
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【メルクシパイン集製材フリー板高止まり】
南洋材・中国材製品
メルクシパイン集成フリー板の国内相場は依然、産地高を背景に、高止まりをみせている。
実質上の在庫機能を有している1次問屋が「為替が円安に振れている現状では、コスト増は避けられない。
需要も底堅いので、きっちり適正利益を乗せて売る」との姿勢を見せているため。
産地に緩みが見られないことから、今後も強さの漂う展開が続く見通しだ。

産地シッパーの値上げ材料であるルピア高も解消のめどは立っていない。
加えて、労働賃金や接着剤などの副資材も上昇基調にある。
また、ジャワ島産メルクシパイン丸太も20%程度引き上げられたとの情報もあり、メダン産もこれに引っ張られている。

国内需要は、新設着工が冷え込んでいることから製品全体の荷動きは鈍っている。
ただ、販路がしっかりしているフリー板類は堅調に動いているとの指摘もある。
3月上旬現在、メルクシパイン集成フリー板のドル建て価格は、890~920ドル(C&F、立方メートル、メダン産)が居所となっている。

【広葉樹の丸太不足が続く】
北海道産広葉樹製材品の主力原料であるロシア産広葉樹丸太の入荷減が続き、価格も強含み基調に推移している。
現状のロシア産タモ丸太製材用価格は、5万5000円~6万円(径級40~49センチ×長さ4メートル、工場着、立方メートル)と、丸太不足から高値での取引が進んでいる。

「ロシア産タモ丸太は入荷量が少なく単価も上昇していることから、一般製材用向けに挽ける丸太があまりない。
ナラに至っては現物玉がなく、価格が付かない」(道内広葉樹製材メーカー)という。

これらの背景には、ロシアでは冬山造材期中ではあるものの、景気低迷等の影響から造材業者筋は慢性的な資金不足から抜け出せておらず、丸太の伐採量自体が低調にあることが挙げられる。

一方で、北海道産の家具・造作用広葉樹製材品の引き合いは、輸入の中国産広葉樹製材品にはない、特殊サイズ(長物や幅広材等)や柾目挽き材等が中心となっている。

しかし製品価格は伸び悩んでおり、製材工場は原料高の製品安の状態に追い込まれている。

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